第13話〜feat. HINAKO HUJITANI #5 [かけあい]〜

――そして、ゆっくりと俺の……日奈子を支えていた腕の力が抜けていった。
 そして、俺の身体もゆっくりと崩れ落ちる。
「えっ? ……きゃっ!!」
 必然的に日奈子の身体は落下し、舞台上の床に激突。
 日奈子は苦痛によるうめき声をあげていたが、その声がボンヤリとしか聞こえない。
――俺は見事に舞台上で気を失ってしまったんだ。

「だ、大丈夫!?」
 魔導士役の幸樹が慌てて俺と日奈子の様子をうかがう。
 日奈子は背中をさすりながら「だ、大丈夫」と言って立ち上がるが、当然俺は全く動かない。
 舞台上に上がっていないクラスメイトたちが慌てて様子を見に来る。
「ちょっと、もしかしてこんなときにまた貧血!?」
 舞台上に上がってきた由紀が、大したケガをしていないことを悟ると、呆れた様子でそう言った。
「まったく……とりあえずこのまま放っておくわけにもいかないから、どこかに移そっか」
 泉川の声が聞こえる。
「そうだね」
 そして、森野さんの声。
「日曜日じゃなければ保健室に連れて行けたんですけどね」
 これは春日井さんの声。
「にしても、本番でも倒れられたりしたらどうしようもなくなっちまうな」
 アルトの声……高遠さんだな。
 様々な声が行き交う中、俺の身体は誰かによって持ち上げられる。
 微かに残っていた意識も完全に消えかけていたとき、ふとあることに気付いた。

――日奈子の声が、聞こえない。


 ……どれだけの時間が経過したのだろうか。
 気が付いたときには、周囲のクラスメイトたちの人数がだいぶ減っていた。
 俺は、体育館の脇に敷かれた体操競技用のマットの上で横になっている。
 周囲を見回したときに姿を確認できたのは五人。
 由紀と泉川と森野さんと春日井さんと幸樹だ。
「ようやくお目覚めですか」
 泉川の呆れているような、でもホッとしているような様子を感じ取れる声が聞こえてくる。
 ゆっくりと上体を起こすと、後頭部に軽い痛みを感じた。
 ……多分、倒れたときにぶつけたんだろう。
「わるい……今、何時だ?」
 俺が後頭部をさすりながらそう聞くと、春日井さんが心配そうな表情で答える。
「えっと、六時十分ですね。……大丈夫ですか? 頭を打ったみたいですけど」
「あぁ、ちょっとズキズキするけど大丈夫」
 言いながらゆっくりと立ち上がる。
「ハァ……。ホントに、最後の最後で倒れるなよ〜。おまけにこんなに待たせてさぁ。……二時間くらい待ってたんだぞぉ。
 もう、ほとんど皆帰っちゃったんだぞ〜。……まぁ、放っとくわけにもいかないからうちらは残ったけどさ」
 由紀が呆れた様子でそう言うと、俺に小さな疑問が生まれた。
「……そういえば藤谷さんは?」
「ヒナ? ヒナはちょっと前に『何か飲み物買ってくる』って言って出て行ったけど……なんで?」
「あっ、いや……ほら、藤谷さんを抱えたまま倒れちまったから大丈夫かなぁって」
 由紀のスルドイつっこみにちょっと焦る。
「あぁ、とりあえず大丈夫そうだったけど……『後で謝っとけよ』」
「あ、あぁ」
 ……何だか由紀に『仕返し』をされた気分だ。
 そう思っていると、入り口の方から誰かが走ってくる音が。
 振り向くと、そこにはコンビニの袋を持った日奈子がいた。
 日奈子は、すでに起き上がっている俺の姿を確認すると、安心した様子で話し掛けてくる。
「良かった。……前より起きるの遅かったから、脳震盪でも起こしちゃったのかと思ったよ」
「は、はは。……軽く頭は打ったみたいだけどそこまでひどくはないよ。
 それより、藤谷さんの方こそ大丈夫?」
「あっ、うん。私もちょっと背中を打ったけど大丈夫」
「そっか。……その……ゴメン」
「えっ? あっ、気にしないで。ホントに大丈夫だから。それに私の方こそ……」
「んっ?」
「あっ、ん〜ん……何でもないの」
 日奈子は何か言いた気な感じだったけど、視線だけをずらして軽く周囲を確認した後にそう言って会話を切った。
 その表情がどこか寂しげに感じて、俺の中に小さな『不安感』を発生させる。

――――だが、俺の中でその『不安感』は大きな『決意』へと変化することになる。


 学校の正門を出る頃には、もう空は宵空になっていた。
 劇の衣装のおかげで蒸していた身体に夜風が気持ち良い。
 今、俺は日奈子と共に帰宅の途を進んでいる。
 方向的には由紀も同じ帰り道なんだけど、なんでも泉川と用事があるらしくて二人してどこかに行ってしまった。
 まぁ……そんなわけで日奈子と二人きりなわけだ。
「――でさぁ、前半部分はとりあえずOKだよな〜」
「うん。皆かなりいい感じだったしね」
「そうなんだよなぁ。……あっ、そうそう。それにしても幸樹の格好、ちょっと迫力に欠けるよなぁ」
「ふふふ、ちょっと衣装がブカブカだったしね」
「ホントだよな〜。それとさぁ、あれも――――」
 ……俺と日奈子は演劇をネタに、会話に花を咲かせていた。
 しかし、『話す』という行動は時間が経つのを忘れさせる。
 まだネタはたくさん残っていたが、気が付けば、日奈子と別れるいつもの十字路まで歩ききっていた。
「あれっ、もう着いちゃったのか」
「ふふ、話してると何かあっという間だね」
 日奈子の言葉に笑って頷く。
 そして、『それじゃあまた明日!』という会話で日奈子と別れる……と、俺は予想していたんだけど、そうはならなかった。
 日奈子は会話が途切れた後も、その場から離れようとしない。
 海沿いの道方面の信号は、まだ赤。
 視線を戻し日奈子の様子をうかがう。
 ……日奈子はうつむいていた。……何かを言いたそうに見えるのは気のせいだろうか。
 とりあえず少し待ってみるが、変化なし。
 しかし、目の前の信号の色は変化していた。
「そ、それじゃあ……行くわ」
 俺がそう言って歩みを進めようとすると、
「あっ、待って!!」
 ……何だか焦った様子で日奈子が止めにかかった。
「えっ?」
 思わず呟きながら振り返る。
 すると、日奈子はすでにうつむくのを止めていて、その表情を確認することが出来た。
 ……何だか恥ずかしそうな表情をしている。
「あっ、あのね、その……演劇で私が橘君に…キスする場面があるでしょ」
「えっ? ……あっ、あぁ」
 思いがけない言葉に、つい声が上ずってしまう。
「あれ…もちろん本当にキスするわけじゃないんだから……ね」
「えっ?」
「あっ、その……ほら、橘君、ちょうどその場面で気を失っちゃったでしょ。だから、もしかしたらキスのこと変に意識しちゃったのかなぁ……って思って。……違った……かな?」
「………ゴメン。何だか妙に意識しちゃって」
 ……そうとしか返せなかった。
 あまりにもズバリ指摘されてしまい、何だか自分が惨めに思える。
 俺の表情がおかしかったのか、日奈子は急に笑顔になり、
「あっ、でも橘君が悪いわけじゃないから。何にも言ってなかったんだし、しょうがないよね」
 そう言って、俺に非がないことを強調してくれた。
 ……まぁ、それはそれで惨めに思えてくるけど。
 日奈子は言いたいことを全て言い終えたのか「それじゃあまた明日!」と言って走り出す。
 その後ろ姿を見送りながら、俺は自然と決意に満ちた表情を浮かべる。
(また、心配をかけちまったな。……女性恐怖症……完全に治んねぇかな。まぁ、とりあえず……)

――――絶対に演劇は成功させてやるっ!!


 決意を固めると、自然と演劇の練習に身が入るようになっていた。
 毎日……というわけではないけど週に三・四回はある練習を休むことなくこなし、後半部分のセリフも完全に覚えた。
 翌週の日曜日にやった全体練習では、ちょっと危なかったけど気を失うことなく済んだし、セリフや演技も自分で言うのもなんだけど完璧。
 他の皆も無難に演技をこなしていたから、全体的に見ても問題ないだろう。
 準備は整った。――あとは、本番を待つばかりだ。

 そして、ついに十月四日――さざなみ祭の開催日が訪れた。


 佐々原高校は見事に飾り付けされていた。
 正門前には大きく『さざなみ祭へようこそ!』と書かれたプレートや造花で彩られた入場門があり、目の前の大通りを歩く通行人の目を引く。
 校内に入ると、出店が軒を並べている。
 まだ準備中だけど、『やきそば』や『たこやき』や『わたあめ』等の出店があり、時間があったら寄ってみたい。
 ……辺りの観察もそこそこに、目指す1−B教室へと向かう。
 教室内には、すでに結構な数のクラスメイトたちが集まっていた。
 皆、各々台本を開いてセリフのチェックをしたり、セリフを言いながら演技のチェックをしたりしている……と、思っていたんだけど、皆そんなこと全然していなかった。
 それどころか、何故かうつむいてため息を漏らしているやつまでいる。
(ここにきて緊張してるのか? それとも余裕綽々で暇そうにしてるだけなのか?)
 そんなことを思っていると、俺に気付いた由紀が小走りで近づいてきた。
「おはよう。皆、練習とかしてないけど大丈夫なのか?」
「はぁ……。それが、それどころじゃないんだよね〜」
「はぁ?」
 俺が思わず呟くと、由紀は真剣な表情で返してきた。
「ヒナが風邪でダウンしちゃったんだって〜。今日朝一で連絡があってさぁ。……何でも熱が三十八度六分も出ちゃってるんだって」
「えっ!? ま、マジで?」
「……嘘なんか言ってどうすんだよ」
「じゃあ……演劇は?」
「少なくとも今日は中止。……さすがにお姫様がいないんじゃ、どうしようもないでしょ。今から代役っつっても無理な話だしさ」
「そう……か」
「明日もキビシイかもしれないね。……ヒナに無理させるわけにもいかないし」
「……そうだよな」
 正直、かなりショックだった。
 あれだけ練習も頑張ったのに、それを本番の舞台で演じることが出来ないんだから。
 でも……一番ショックなのは日奈子なはずだ。
 脚本を書いたのは日奈子だし、あれだけ練習も頑張ってたし……。
 ……そう思うと、何だか居ても立ってもいられなくなる。
「じゃあとにかく見舞いに――」
「行くよそりゃ! でもこんな朝っぱらから行ったって迷惑かけるだけだろ!!」
 言って早々、鋭い表情の由紀にそう詰め寄られる。
 由紀も相当ショックを感じているようだった。
 強い口調で喋っていても、後に残っているのは辛そうな表情だったから――。
「そう…だよな」
 俺はそう呟くと、ゆっくりと自分の席へと向かう。
 窓外に見えるグラウンドには、何やら大きな物体が存在した。
 木を彫って作った彫刻のようなものだ。
 きっと、どっかのクラスがさざなみ祭で発表するために作った物だろう。
 俺はその物体の周囲にいる人たちを見たときに、心の中で小さな妬みの感情が発生していた。

――そっちはその『物体』さえ在ればいいんだろうけど、こっちはそうはいかないんだよ……。


 九時半になると、さざなみ祭の催しが始まった。
 各教室ではクラスそれぞれの催しが行われている。
 お化け屋敷のアトラクションや、駄菓子屋の運営、縁日風に射的や金魚すくいの運営など、その種類は様々だ。
 また、美術室では美術部の生徒たちの作品を集めた展覧会が、音楽室では吹奏楽部の演奏なども行われている。
 とりあえず見に行きたいと思う内容のものが多かったけど、今の俺は催しを見て回りたいという気分にはなれなかった。
 クラスメイトたちも同じように思っているみたいで、一応気分転換に見に行ったりするやつもいたけど、結局すぐに教室に戻ってきている。
 ……そんな感じで、俺は教室の中で退屈な時間を過ごしていた。
 時間が経つのがものすごく遅く感じる。
 こんなにも、少しでも早く時間が経ってほしいと思っているのに――。



 ピーンポーン

 「はい」
 「あっ、貴島です。お見舞いに来たんですけど……」
 「あっ、由紀ちゃんね。ちょっと待ってて」

 ガチャッ

 「わざわざありがとうね……あら、橘君も。とりあえずあがってちょうだい」
 「あっ、はい。お邪魔します」

 俺は今、由紀と一緒に日奈子のお見舞いに来ている。
 あまり大人数で行っても日奈子に負担をかけるだけだろうということで、クラスを代表して二人で来ることになったんだ。
「日奈子〜、由紀ちゃんと橘君がお見舞いに来てくれたわよ〜」
 日奈子・母が日奈子の部屋の前でそう言うと、中から弱々しい返事が返ってきた。
 返事を聞くと、日奈子・母はゆっくりとその場を去っていく。
 階段を下りていくのを確認すると、由紀が部屋のドアを開けて中へと入っていった。俺も後に続く。
 中ではピンク色のパジャマを着た日奈子が、ベッドに横たわりながら火照った顔をこちらに向けていた。
 高熱に苦しんでいることが、手に取るようにわかる。
 そしてベッドの側まで近づくと、苦しそうな荒い息も聞こえてくる。
「うぃっす。ヒナ、調子はどう?」
「あっ……うん。朝よりは熱が下がったみたいで、今はわりと大丈夫かな」
「そっかな〜、とても大丈夫そうには見えないけどぉ。……ねぇ橘」
「あっ、あぁ」
 努めて明るく振舞おうとしている由紀が、今に限ってはとても心強く思えた。
 俺はとてもそんな風には振舞えそうにない。
「ゴメンね……。よりによって本番の日にこんなことになっちゃって……」
「何言ってんの〜。ヒナが謝る必要なんてないんだから! それに、そう思ってるんだったら一日も早く風邪を治すことっ!」
「ふふ……そうだね」
「……………」
「……おい、そこで何も言わずにボーっとしている橘! 何か日奈子嬢にかけてやる言葉の一つや二つ無いのかね!?」
「はぃ!?」
「はは、ちょっとマコっち風に言ってみたりして〜」
「な、何だよ突然」
「えっ? 別にジョークの一つや二つ言ったっていいじゃん。……でも、折角来たんだからホントに何かかける言葉ないのぉ? ……ねぇヒナ」
「あっ、別に……その……」
 日奈子はそんな遠慮気味な言葉を呟いていたけど、何となく火照った顔の赤みが増しているように見える。
 俺は……なんか毎度のことのように思えるけど、気の利いた言葉を言えないでいる自分を情けなく感じていた。

 演劇の練習を頑張るキッカケを作ってくれた日奈子に、俺はどんな言葉をかけてやればいいのか――。
 女性恐怖症である俺のことを心配して、恥ずかしがりながらも演劇でのキスのことを説明してくれた日奈子は、いったいどんな言葉を求めているのだろうか――。

 ……俺が考え抜いて出したのは、こんな答えだった。
「藤谷さん……ケイトがいないと、サッシュが助ける相手がいなくなっちまう。……まだ明日が残ってるから、それまでに風邪を治してほしい。そうじゃないと……多分サッシュは魔導士に負けちまうよ」
「橘君……」
「……は、はは……お、俺何言ってんだろ。と、とにかく無理しないでゆっくり休みなよ……ね」
 ……考え抜いて出せた答えは、結局こんな意味不明な内容の言葉だった。
(これじゃあ日奈子に無理をさせようとしてるみたいじゃんか!?)
 言って間もなく、いきなり後悔を覚える俺。
 ……でも、日奈子は何だか嬉しそうだった。
「うん……私、頑張って風邪治すから。だから……明日、頑張ろうね」
「お、おぅ! そうだなっ!!」
 日奈子の気持ちのこもった言葉に、何だか俺まで嬉しくなってくる。
 自然とお互い見つめ合いながら微笑んでいた。
「……もしも〜し。もしかして私はお邪魔かなぁ」
「うわぁっ!!」
「橘が驚いてどうすんだよ〜。ヒナが驚いてくれなきゃ……って、驚いてるみたいだな」
 見ると、日奈子の顔は真っ赤だった。
(由紀……それって身体に良くないんじゃないのか……)


「――――やるじゃん橘」
「えっ?」
 日奈子の家から出てすぐに放たれた由紀の言葉。…その意味がわからず、俺は疑問の表情を返した。
「ほら、さっきヒナの部屋で橘が言った言葉。あれ……きっと、ヒナすっごく嬉しかったと思うよ」
「そう……かぁ?」
「そうだって。橘の言葉を聞いたヒナ、とっても嬉しそうだったし。それに……」
「それに?」
「……ヒナって『俺のために――』みたいなタイプが好きみたいだしな〜♪」
「はぁ!? お前……また何か企んでるのか?」
「さぁな〜♪」
 由紀が何を考えているのかはサッパリわからないけど、少なくとも何か悪巧みを考えているようには見えない。
 スッキリとした笑みを浮かべる由紀は、その後言葉を続けることはなかった。

「さて、学校に戻っても何かを見に行く気分でもないし……お前はどうする?」
「もちろん帰るよ。家でじっくりセリフの確認したいしさっ」
 由紀は俺の言葉に対して、そんな言葉を返してくる。
 きっと由紀は信じているんだ。明日、日奈子は必ず学校に来る……と。
「そうだな。じゃ、俺も素直に帰るか」
「んじゃ、また明日。……頑張ろうな!」
「おぅ!」
 言いながら走っていく由紀にそう返すと、俺もマウンテンバイクに乗って我が家を目指す。
 明日……日奈子は学校に来るだろうか?
 無理はしてほしくない。……でも、出来ることなら一緒に演劇の舞台に立ちたい。
 ただ……今の俺に出来るのは、一生懸命明日の本番に向けて頑張ることだけだ。

 まだ……終わったわけじゃない!!


 そして……運命の十月五日がやってきた。
 1−B教室に向かう俺に迷いはない。
(やるべきことはやった。後は、運を天に任せるのみだっ!!)
 意思を固めてから教室のドアを開ける。
 まず見えたのは、すぐ近くにいた由紀の姿だった。
 由紀は俺に気付くと、そっと近づいてきて言葉を放つ。
「橘……今日、やれるぞっ!!」
「ホントかっ!?」
 思わず叫びながら教室内を見回す。
 すると、俺の席の隣の席が、使われるべき人によって使われていた。

――――間違いなく、そこにいるのは日奈子だった。

 俺の視線に気付いた日奈子は、まだ本調子ではなさそうだったけどこちらに向けてVサインを見せる。
――練習の成果を発揮することが出来るんだ。
 そう思うと、心の底から嬉しさが込み上げてくる。
 ……なんだかんだ言って、やっぱり俺はどこかで『諦め』を意識していた。
 でも……日奈子は今日、俺の『あの言葉』に答えてくれた。
 ……今度は俺が、日奈子の頑張りに答えないと。

――――そして、ゼッタイに演劇を成功させるんだ!!


 ===あとがき=====

 第13話で〜す!
 楽しみに待っててくれた方、お待ちどうさまでした〜♪

 『藤谷日奈子』編も、なんだかんだでもう5話目ですね。
 ここまで長くなる予定ではなかったんですけど(汗)

 えっと、本話は『藤谷日奈子』編のクライマックスに向けての通過点って感じにしたつもりです。
 つもり……です(笑)
 にしても、翔羽も舞台上で気絶しちゃあダメですよね〜。
 普通に考えたら、かなりおいしいシチュエーションなのに(笑)
 でもまぁ、気絶すべき時に気絶してくれないと、女性恐怖症の意味がなくなってしまいますので、あしからず。

 さて、次話はついに『藤谷日奈子』編の最終話です。
 日奈子が風邪でダウンするというアクシデントに見舞われながらも、なんとか演劇を演じることが出来ることになった1−Bの面々。
 はたして、演劇は無事成功するのでしょうか?
 そして、『藤谷日奈子』編らしい内容になっているのでしょうか!?(爆)
 著者も不安な第14話を、ご期待ください! ……ほどほどに(笑)

 2004/05/10 22:18
 ちょっと執筆スピードが落ちてきてる状態にて(泣)



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